演劇シアターゲームってなあに?
作成日:2021年12月9日 更新日:2020年7月19日
みなさん、シアターゲームって知っていますか?
その昔ロシアがまだソ連だった頃に活躍した演劇人がいました。
スタニスラフスキーです。
彼は作家チェーホフと共に演劇活動をし、ひとつの演劇メソッド
「スタニスラフスキーシステム」を考案しました。
欧米の俳優ならほぼ全ての人が何らかの形で学んでいます。
ちなみにチェーホフをご存じない方のために・・・
世界で最も偉大な劇作家の一人で、医者としても優れた人物でした。演劇人なら誰しもが
チェーホフ作品を演じてみたい!と思います。最近ではカンヌ映画祭で脚本賞を受賞した
映画「ドライブマイカー」(監督:濱口竜介)の中で登場人物たちがチェーホフの戯曲「
ワーニャ伯父さん」を演じていますね。この映画は村上春樹の小説を原作に脚色されてい
るのですが、村上春樹自身チェーホフが大好きで多大な影響を受けているそうです。
余談ですが、私は今までに二つのチェーホフ作品の舞台にたったことがあります。
ひとつは「かもめ」もう一つは同じく「ワーニャ伯父さん」です。有難いことにいずれも
賞を頂き非常に思い出深い作品になりました。
「ワーニャ伯父さん」を演出した杉山剛志さんは「ドライブマイカー」のドラマトュルグ
として参加しエンドロールにも名前が出てきます。
話がそれてしまいました!
演出家であり俳優でもあったスタニスラフスキーと
劇作家であり医者でもあったチェーホフ
スタニスラフスキーシステムは彼の直弟子たちによって受け継がれ進化し、世界中の演劇
人に多大な影響を与えました。今もスタニスラフスキー直系の孫弟子により進化し続けて
います。
アメリカではリー・ストラスバーグのアクターズスタジオメソッドやマイケル・チェーホ
フ、マイズナー、ステラ・アドラーなどなどが直系の孫弟子で有名です。日本では非常に
珍しく、私を含め数人のみ、みな演劇学校時代の同士です。
ちょっと専門的なことを書いてしまいましたが、このメソッドの基礎中の基礎が「シアタ
ーゲーム」と呼ばれるものです。
シアターゲームは俳優だけのためではなく全ての人たちにもとても良い効果を与えてくれ
ます。
生きることにとって重要な、自分や相手を観察する力がトレーニングできてしまうゲーム
なのです。そして年齢や身分、性別等に関係なく誰にでも出来るのも魅力のひとつです。
とても楽しいこどもの遊びのようなもので、自分の心と身体、五感を最大限に使います。
👁視覚
👂聴覚
👃嗅覚
✋触覚
👅味覚
これら五感全てを刺激することにより、
・想像(創造)力
・集中力
・コミュニケーション能力
・記憶力
・観察力
・注意力
・直観力
・企画力
・組織力
・発信力
・瞬発力
・再現力
・協調性
・柔軟性
・臨機応変な対応力
・問題解決能力
などなど
を育むことができ、自分自身を信じる力が出てきます。
人は自分自身を受け入れることが出来て初めて、他者を認められるようになります。
円滑な人間関係を築くためには、まずは自分自身をよく知ることが重要です。
シアターゲームを通してトレーニングすれば、今まで気づかなかった自分自身、ひいては
他者のことに気づくようになります。自分や相手を知ることで、社会や世界とより深く繋
がることができるのです。
演劇の舞台、稽古では演者同士の人間関係がうまくいくことが大前提です。
これらは演劇に携わる私達のものだけではなく人間全て、特にこども達に必要なスキルだ
と思っています。
シアターゲームは遊びの中で自分を見つけ、自分だけの個性を伸ばし、豊かな人間性を育
むものなのです。
こども達にこのシアターゲームを通じて日本語で表現する楽しさや喜びを味わって貰えれ
ばいいなあと思っています。
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